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技術士(総監部門)択一式【経済性管理(令和元年度 問題1~8)】

こんにちは。

機械系エンジニアのメカエン@技術士(機械部門)です。
今回も皆様のお役に立つ情報を共有したいと思います^^

 

今回のテーマはこちらです。

技術士(総監部門)択一式
経済性管理(令和元年度 問題1~8)

総監部門の択一式の解説をしていきたいと思います。私から見た難易度や感想などできるだけ皆様、そして私自身の勉強にもなる解説をモットーにしています。
それではよろしくお願いします!

 今回の目次はこちらです↓

なお問題の難易度については次のように考えています。とても個人的な意見ですので、あくまでご参考ということでご容赦願います^^

★☆☆☆☆ 【易】  3分以内で確実に正解したい!
★★☆☆☆ 【やや易】3分を超えるかも知れないが確実に正解したい!
★★★☆☆ 【標準】 60%以上の正答率にはなんとか正解したい!
★★★★☆ 【やや難】2択まではなんとか絞り込める!難しい!
★★★★★ 【難】  できなくてもしょうがない!とっても難しい!

【令和元年度_問題1】

生産管理における評価尺度を表す用語にPQCDSMEがあり、これは7つの英単語の頭文字を並べたものである。次のうち、PQCDSMEに含まれる頭文字とその意味及び管理指標の例の組合わせとして最も適切なものはどれか。

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

正答は③でした。

それでは解説です。

PQCDSMEの頭文字と意味はつぎの組合せでした。

  • Productivity 生産性
  • Quality 品質
  • Cost コスト、原価
  • Delivery 納期
  • Safety 安全
  • Morale 意欲
  • Environment 環境
不適切
Pは生産性ですので、不適切です。
不適切
Qは品質で意味は適切ですが、生産リードタイムは品質の管理指標としては適切ではありませんので、不適切です。

適切

Sは安全の意味で、管理指標の例として労働災害の発生件数は適切です。

不適切
Mは意欲ですので、不適切です。
不適切
Eは環境ですので、不適切です。効率のEfficiencyもEですのでひっかけですね。
 

《難易度》★★★☆☆

《感想》初出題のキーワードでしたが、総監キーワード集2019にはしっかり載っていましたね。管理指標の例まで判断するには、単純に表面上の意味だけではなく中身まで理解しておく必要がありそうです。

《参照キーワード集》
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.4現場の管理と改善)

【令和元年度_問題2】

 製品設計・製品開発に関する用語の説明として、次のうち最も適切なものはどれか。

①デザインイン:消費者の要望に適合する製品を設計・開発するために、企画部門がデザイン思考に基づいて製品を企画する活動。

②デザインレビュー:製品を市場に投入する直前に、製品が設計通りに生産されているかを審査する活動。

③コンカレントエンジニアリング:複数の製品の設計・開発を同時並行的に進めることで設計・開発期間の短縮を図ること。

④フロントローディング:初期の工程のうちに、後工程で発生しそうな問題の検討や改善に前倒しで集中的に取り組み、品質の向上や工期の短縮を図ること。

⑤VE:製品の価値を、限界利益を生産時間で割ったものと定義し、限界利益を増加、又は生産時間を短縮することで価値の向上を図る手法。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

正答は④でした。

それでは解説です。

不適切
デザインインは、部品の製造販売を行う者が、完成品のメーカと共同開発を行い、自社部品を使用してもらうように働きかける戦略でした。選択肢の内容は、自社内の話であり、内容も異なります。
不適切
デザインレビューは製品を市場に投入する直前ではなく、開発・設計段階で実施するものですので、実施時期が不適切です。

不適切

コンカレントエンジニアリングは、「複数の製品」ではなく、「複数の工程」を同時並行的に進めることですので、不適切です。設計・開発期間の短縮を図るという目的はその通りです。

適切
その通りです。
不適切
 VEでの製品の価値の定義は、価値=機能/コストですので不適切です。

 

《難易度》★★★★☆

《感想》それぞれのキーワード自体は有名なものばかりですが、その正確な意味を理解していないと自信をもって正解は難しい問題でした。★4つです。

《参照キーワード集》
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.1事業企画)

令和元年度_問題3】

計画・管理における数理的・科学的手法の適用例に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
①離散型シミュレーションを、差分方程式で表現される経済現象を分析するために用いる。
②数理計画法を、業務における勤務シフトを決定するために用いる。
③AHPを、プロジェクトの所要日数を確率的に推定するために用いる。
④ブレインストーミング法を、多数のアイデアを整理・分類するために用いる。
⑤特性要因図を、原因が複雑に絡み合った問題に対して、原因同士の因果関係を整理するために用いる。 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

正答は②でした。

それでは解説です。

不適切
差分方程式で表現される経済現象を分析するために用いられるのは、連続型シミュレーションですので、不適切です。
適切
その通りです。

不適切

AHP(階層化意思決定法)は意思決定者が問題の構造がはっきりしないときに用いるものですので、不適切です。プロジェクトの所要日数を確率的に推定するために用いられるのは、3点見積り法などです。

不適切
ブレインストーミング法は、集団でアイデアを出し合うことで自由な発想の誘発を期待する方法です。多数のアイデアを整理・分類するために用いられるのは、新QC7つ道具の親和図法などです。
不適切
特性要因図は、問題点に対して要因を魚の骨のように並べて表現するものです。原因が複雑に絡み合った問題に対して、原因同士の因果関係を整理するために用いられるのは、新QC7つ道具の連関図です。

 

《難易度》★★★★☆

《感想》問題2と同じく、キーワードの正確な意味を理解していないと自信をもって正解は難しい問題でした。

《参照キーワード集》

技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.2品質の管理)
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.8計画・管理の数理的手法)

令和元年度_問題4】

 過去の需要量の時系列データに基づく需要予測の手法として、移動平均法と指数平滑法がある。これらの手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

①移動平均法では、あらかじめ設定した個数の過去の観測値から需要量の予測値を計算する。

②移動平均法では、時系列データに傾向変動がある場合、需要の変化を遅れて追うことになり、その遅れは移動平均をとる期間が短いほど大きくなる。

③移動平均法は、時系列データから季節変動による影響を取り除くためにも用いられる。

④指数平滑法は、需要量の予測値を直近の観測値と直近の予測値との加重平均で算出する手法とみなすことができる。

⑤指数平滑法は、古い観測値よりも最近の観測値を重視した加重移動平均法とみなすことができる。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

正答は②でした。

それでは解説です。

適切
その通りです。
不適切
「その遅れは移動平均をとる期間が短いほど大きくなる」が不適切で、「小さくなる」が正解です。期間が長いとそれだけ古いデータをとることになるので、遅れは大きくなります。期間が短いとそれだけ最新データをとることになるので、遅れは小さくなります。
適切
その通りです。平均することで変動の影響を軽減します。
適切
その通りです。
適切

その通りです。

《難易度》★★★★☆

《感想》細かな内容を問う問題で難しいと思います。私自身が受験した際は指数平滑法については表面的にしか理解できていませんでしたので、特に④は判断がつきませんでした。ただし、②が明らかに不適切だと判断できましたのでなんとか正解することができました^^

《参照キーワード集》
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.3工程管理)

令和元年度_問題5】

ある会社では、ある機械の設備投資に際して、買取りにするかリースにするかについて検討している。以下に示す条件において、リースによる場合の総費用の現在価値が、買取りによる場合の総費用の現在価値に最も近くなる毎年のリース費用は次のうちどれか。

[条件]

a.考慮する期間:5年

b.割引率(年利率):10%

c.買取りの場合:1年目の初めに1,000万円を支払い、5年目の末に残存価額100万円で買い戻してもらえる。なお、設置費用及び撤去費用は無料とする。

d.リースの場合:5年間、毎年の初めにリース費用を均等に支払う。さらに、1年目の初めに設置費用として50万円、また5年目の末に撤去費用として20万円をそれぞれ支払う。

e.上で述べたもの以外の費用や収益は考えない。

①165万円 ②190万円 ③210万円 ④225万円 ⑤230万円

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

正答は③でした。

それでは解説です。

1)買取りの場合の費用の現在価値PVを考える。

PV=1,000-100/1.1^5≒938万円

)リースの場合の費用の現在価値PVを考える。

求める毎年のリース費用をx万円とすると、

PV=50+x+x/1.1+x/1.1^2+x/1.1^3+x/1.1^4+20/1.1^5≒62.4+4.17x

よって、938=62.4+4.17xを解いて、x≒210万円

 

《難易度》★★★☆☆

《感想》内容としては、現在価値を求める標準的な問題だと思います。ただし本番の緊張している中ではかなり時間もかかると思います。私自身はおそらく10分程度はかかったのではないかと思います。冷静に解いて正解したいところです。

【令和元年度_問題6】

原価管理・原価計算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
①原価計算は、財務諸表の作成や、販売価格の算定、原価管理、利益管理、経営意思決定などのために活用される。
②製品原価の計算では、はじめに製品別原価計算、次いで部門別原価計算、最後に費目別原価計算を行う。
③活動基準原価計算では、直接作業時間や機械時間などに基づいて、製造間接費を製品に配賦する。
④マテリアルフローコスト会計は、工程内のマテリアルの実際の流れを投入物質ごとに金額と物量単位で追跡し、工程から出る製品と廃棄物のうち、製品を抽出してコストを計算する手法である。
⑤原価企画は、設計段階、生産段階、流通段階などのうち、生産段階で原価低減活動を行う手法である。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

正答は①でした。

それでは解説です。

適切
その通りです。
不適切
順番が逆なので不適切です。正しくは、費目別計算→部門別計算→製品別計算です。
不適切
直接作業時間や機械時間などに基づいて、製造間接費を製品に配賦するのは従来のやり方ですので、不適切です。
不適切
マテリアルフローコスト会計とは、製造プロセスにおける資源やエネルギーのロスに着目して、原価計算システムにマテリアルの重量情報や温室効果ガス等の排出情報を統合することで、そのロスに投入した材料費、加工費、設備償却費などを「負の製品のコスト」として、総合的にコスト評価を行なうものです。「製品を抽出してコストを計算する」では製品のみに着目していますので不適切です。
不適切

原価企画は設計段階から実施される手法ですので、不適切です。

 

《難易度》★★★☆☆

《感想》④のマテリアルフローコスト会計は初出題だと思いますが、総監キーワード2019には掲載されていました。過去問と総監キーワード2019をしっかり勉強したかどうかが問われる問題でした。

《参照キーワード集》
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.5原価管理)

【令和元年度_問題7】

財務諸表に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
①貸借対照表(勘定式)では、左側に資産の部、右側に負債の部と純資産の部が記載され、資産合計は負債・純資産合計に一致する。
②損益計算書(報告式)では、はじめに売上総利益を計算し、次いで営業損益、経常損益などを経て、当期純損益の順に損益が計算される。
③キャッシュ・フロー計算書には、営業活動、投資活動、財務活動のキャッシュ・フローが記載される。
④貸借対照表(勘定式)における流動資産の総額は、同期のキャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物の期末残高に一致する。
⑤減価償却費は、現金支出をともなわない費用であるため、企業内部に減価償却費に相当する資金が留保される効果がある。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 正答は④でした。

それでは解説です。

適切
その通りです。純資産は資本とも言います。資産=負債+純資産です。
適切
その通りです。総監キーワード集2019の解説にも載せていますが下記です。
 ①売上高
 ②売上原価
 ③売上純利益=①ー②
 ④販売管理費
 ⑤営業利益 =③-④
 ⑥営業外収益
 ⑦営業外費用
 ⑧経常利益 =⑤+⑥-⑦
 ⑨特別利益
 ⑩特別損失
 ⑪税引前当期純利益=⑧+⑨-⑩
 ⑫法人税、住民税及び事業税
 ⑬当期純利益=⑪-⑫
適切
その通りです。
不適切
流動資産には現金などの当座資産だけではなく、商品や原材料などの棚卸資産もありますので、不適切です。
適切
その通りです。
 

《難易度》★★★★☆

《感想》難しい問題でした。機械系エンジニアとしては普段の業務でもなじみがない用語でした。本番では④は判断に自信がありませんでしたが、その他の選択肢が適切であることは分かりましたので、消去法で④を選ぶことができました。

《参照キーワード集》
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.6財務会計)

【令和元年度_問題8】

設備の運転時間の経過に対する故障率の推移の特徴を概念的に示す下図のバスタブカーブに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

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①A,B,Cの各期間は、時間経過順にそれぞれ初期故障期間、摩耗故障期間、偶発故障期間と呼ばれる。
②A期間では、設備の設計・製造の不良、材料の欠陥、運用のまずさなどに起因する故障が生じる。
③B期間では、設備の故障率はそれまでの実働時間にほとんど依存しない。
④C期間では、設備が老朽化して、機械的な摩損や疲労、化学的な腐食、経年的な材質変化などに起因する故障が生ずる。
⑤C期間では、予防保全や改良保全により、故障率の増大傾向を減少させることが有効である。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 正答は①でした。

それでは解説です。

不適切

A期間は初期故障期間、B期間は偶発故障期間、C期間は摩耗故障期間ですので、BとCの説明が逆となっており不適切です。

適切
その通りです。
適切
その通りです。偶発的な原因によるものが多いとされています。
適切
その通りです。
適切
 その通りです。
 

《難易度》★☆☆☆☆

《感想》①が不適切であることが容易に判断できましたので★1つとします。

《参照キーワード集》
技術士_総監キーワード集2019(経済性管理_2.7設備管理)

 

それでは今回も最後までありがとうございました^^

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