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【コラム】技術士のコンピテンシー

こんにちは。

機械系エンジニアのメカエン@技術士(機械部門)です。
ご訪問頂きありがとうございます!

本日は「技術士のコンピテンシー」のコラムです。

今回の目次はこちらです。

技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)とは

技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)というのがあります。2019年度の技術士第二次試験受験申込み案内(P.10)に明記されています。少し長いですが、技術士になる、そして技術士であり続ける上でとても重要な内容ですので下記に引用します。

専門的学識

  • 技術士が専門とする技術分野(技術部門)の業務に必要な,技術部門全般にわたる専門知識及び選択科目に関する専門知識を理解し応用すること。
  • 技術士の業務に必要な,我が国固有の法令等の制度及び社会・自然条件等に関する専門知識を理解し応用すること。

問題解決

  • 業務遂行上直面する複合的な問題に対して,これらの内容を明確にし,調査し,これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。
  • 複合的な問題に関して,相反する要求事項(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等),それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で,複数の選択肢を提起し,これらを踏まえた解決策を合理的に提案し,又は改善すること。

マネジメント

  • 業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において,品質,コスト,納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項,又は成果物(製品,システム,施設,プロジェクト,サービス等)に係る要求事項の特性(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等)を満たすことを目的として,人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。

評価

  • 業務遂行上の各段階における結果,最終的に得られる成果やその波及効果を評価し,次段階や別の業務の改善に資すること。

コミュニケーション

  • 業務履行上,口頭や文書等の方法を通じて,雇用者,上司や同僚,クライアントやユーザー等多様な関係者との間で,明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
  • 海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。

リーダーシップ

  • 業務遂行にあたり,明確なデザインと現場感覚を持ち,多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
  • 海外における業務に携わる際は,多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに,プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。

技術者倫理

  • 業務遂行にあたり,公衆の安全,健康及び福利を最優先に考慮した上で,社会,文化及び環境に対する影響を予見し,地球環境の保全等,次世代にわたる社会の持続性の確保に努め,技術士としての使命,社会的地位及び職責を自覚し,倫理的に行動すること。
  • 業務履行上,関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること。
  • 業務履行上行う決定に際して,自らの業務及び責任の範囲を明確にし,これらの責任を負うこと。

継続研さん

  • 業務履行上必要な知見を深め,技術を修得し資質向上を図るように,十分な継続研さん(CPD)を行うこと

技術士二次試験ではコンピテンシーが評価される

これらの8つのコンピテンシーは、まず技術士になる上で大変重要です。なぜなら、2019年度の技術士第二次試験受験申込み案内(P.7~9)に評価項目としてこれらの項目が明記されているからです。それぞれ次のように記載されています。

Ⅰ必須科目における評価項目

  • 専門的学識
  • 問題解決
  • 評価
  • 技術者倫理
  • コミュニケーション

Ⅱ選択科目(専門知識に関するもの)における評価項目

  • 専門的学識
  • コミュニケーション

Ⅱ選択科目(応用能力に関するもの)における評価項目

  • 専門的学識
  • マネジメント
  • コミュニケーション
  • リーダーシップ

Ⅲ選択科目における評価項目

  • 専門的学識
  • 問題解決
  • 評価
  • コミュニケーション

口頭試験における評価項目

  • コミュニケーション
  • リーダーシップ
  • 評価
  • マネジメント
  • 技術者倫理
  • 継続研さん

8つのコンピテンシーがすべて含まれていることが分かります。技術士試験に合格するには、評価項目であるこれらの8つのコンピテンシーを意識した解答が必須なのがよく分かります。なお、私が合格した2018年度では、まだこのように8つのコンピテンシーが評価項目であることは明記されていませんでした。ただし、口頭試験では私はこの8つのコンピテンシーを意識した回答を心がけたことはよく覚えています。忘れてはいけないと思い、得意の(?)語呂合わせも作りました。公表するのも少し恥ずかしいですが、「専問マ評コリ技継(せんもんまひょう こりぎけい)」という語呂合わせをつくりました^^私の語呂合わせは意味よりもリズム重視です!^^

技術士であり続けるためのコンピテンシー

8つのコンピテンシーは技術士試験に合格するために意識すべきだということは十分に分かりました。では試験に合格して晴れて技術士になればこの8つのコンピテンシーはもう不要なのでしょうか?私はNOだと思います。むしろ技術士になった後、技術士であり続けるためにこそ必要なコンピテンシーだと思っています。なぜ必要なのか?ここからは私の個人的に思うその理由をつれづれに書きたいと思います。

 

専門的学識

専門的学識では業務に必要な専門知識の理解や応用が求められます。また法令や制度に関する専門知識の理解や応用も求められます。これらの知識は日々進歩し変化しています。試験に合格した時に記載した技術は数年後にはもう古い技術になっているかも知れません。同じ解答内容でも数年後には不合格となるかも知れないのです。法令や制度も毎年のように何かが改正や変更がされています。古い法令や制度に従った行動は、数年後の法令に違反しているかも知れません。技術士であり続けるためには、常に新しい知識を求める姿勢が必要だと思うわけです。

 

問題解決

日々の業務で直面する問題は、単一の要因によるものであることの方がまれでしょう。ほぼすべての問題は、複合的な要因から成っていると思います。これらの問題を調査、分析し複数の解決策を提示していくという行いは、いわばアウトプットの一種だと思っています。さらに言えば、トレーニングの一種です。トレーニングを怠ければ必ずパフォーマンスは落ちます。つまり、解決策の質、量ともに低下するものだと思っています。技術士であり続けるためには、トレーニングを怠ってはいけないと思うわけです。

 

マネジメント

技術士は専門技術のことだけを考えていれば良いのでしょうか?いや違いますよね。業務を行う過程においては必ず人員・設備・金銭・情報等の資源の配分といったマネジメントが必要になってきます。それを行うのが技術士なわけです。マネジメントは別の管理職の人がやれば良いというわけではありません。技術士こそ日々の業務の様々な過程においてマネジメント能力が必要だと私は思うわけです。

 

評価

評価とは、「業務遂行上の各段階における結果,最終的に得られる成果やその波及効果を評価し,次段階や別の業務の改善に資すること」となっています。その通りですね。やりっぱなしでは進歩はありません。適切にPDCAサイクルを回すには、その都度適切な評価を実施し次のPDCAへフィードバックを送ることが必要になってきます。評価が適切に行わなければ、次のPDCAの質が大きく低下してしまうのです。そしてその適切な評価を行うのが技術士の役割なのです。

 

コミュニケーション

単に技術のみに興味がある技術者は技術マニア止まりです。技術士は公益に資することを実践します。一人でできることには限りがあります。だからチームで仕事をします。そのチームを引っ張るのが技術士です。チームメンバーのみならず、顧客やユーザーらと意思疎通を取り、チームを正しい方向へ引っ張っていくのが技術士です。そのためにはコミュニケーション能力は不可欠だと思うわけです。そしてそれは国内に限りません。これから日本の生産年齢人口はどんどん減少していきます。ロボット化やAI技術の応用と並んで、外国人労働者の活用も進んでいく可能性が高いです。チームメンバーに外国人がいる状態が当たり前になるかも知れません。語学力はそんな状況でとても重要だと思うわけです。語学力の向上は立派なコミュニケーション能力の向上の一つです。

 

リーダーシップ

技術士はチームを引っ張りプロジェクトや事業を推進していくリーダーです。単に専門技術に長けている技術者は優秀な技術者ではありますが、それだけでは技術士として居続けることはできません。リーダーシップを持っていることこそ技術士が普通の技術者と異なる点だと個人的には思っています。

 

技術者倫理

技術者倫理は一般にいう倫理とは異なります。技術士は高度な専門技術を保有しているがゆえにその行動の結果の重みが一般にいう倫理とは異なります。それを自覚することが技術者倫理として一番大事なことだと思います。それを自覚しているのが技術士だと思うわけです。自覚できなくなったときには、その人は技術士ではないと思うわけです。

 

継続研さん

技術、法令、制度は時代とともに変化します。その変化についていけるのが技術士であり、ついていけない人は技術士ではなくなると思うわけです。物事は変化していくということを認識でき、それに対して行動できる人が技術士たるに値する技術者だと思います。

 

以上、今の私の思う8つのコンピテンシーについてのことをつれづれに書いてみました。気負うことなく技術士として継続研さんしていきたいと思います。そのひとつとして、このブログも続けていければ良いなと思います。

 

いやー、長くなりました。。 

 

それでは今回も最後までありがとうございました^^