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通信キャリア大手3社(KDDI、ソフトバンク、NTTドコモ)の最新決算比較と分析【2020年3月期決算情報】

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5月に各社発表された通信キャリア大手3社(KDDIソフトバンクNTTドコモ)の2020年3月期最新決算比較です。

 ※ソフトバンクは、ソフトバンクグループではなくソフトバンク株式会社を指します。

主要指標

売上高

売上高(百万円) 19年3月期 20年3月期
KDDI 5,080,353 5,237,221
ソフトバンク 4,656,815 4,861,247
NTTドコモ 4,840,849 4,651,290

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 ソフトバンクNTTドコモを僅差ですが上回りました。KDDIソフトバンクは新型コロナの影響のもとで対前期比で売上げアップとなりました。21年3月期の予想は、KDDIは5,250,000百万円の増収、ソフトバンクも4,900,000百万円の増収を見込んでいます。NTTドコモは未定でした。

営業利益

営業利益(百万円) 19年3月期 20年3月期
KDDI 1,013,729 1,025,237
ソフトバンク 818,188 911,725
NTTドコモ 1,013,645 854,650

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 営業利益でもNTTドコモが苦戦しました。21年3月期の予想は、KDDIは1,030,000百万円の増益、ソフトバンクも920,000百万円の増益を見込んでいます。NTTドコモは未定でした。

純利益

純利益(百万円) 19年3月期 20年3月期
KDDI 617,669 639,767
ソフトバンク 462,455 473,135
NTTドコモ 663,629 591,524

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 KDDIソフトバンクが増益、NTTドコモは減益となりました。21年3月期の予想は、KDDIは640,000百万円の増益、ソフトバンクも485,000百万円の増益を見込んでいます。NTTドコモは未定でした。

ROA(総資本事業利益率)

<一般的な見方>ROA(%)=事業利益/総資本×100で表され、企業の総合的な収益性を表す指標。高い方が望ましいとされます。事業利益=営業利益+受取利息・配当金からなります。

ROA(%) 19年3月期 20年3月期
KDDI 8.88 7.57
ソフトバンク 7.88 6.08
NTTドコモ 8.8 7.95

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各社ROAは低下しました。

ROE(自己資本利益率)

<一般的な見方>ROE(%)=当期純利益/自己資本×100で表され、株主が自分で出資した資本でどれだけの利益を獲得したかを示す指標となります。

ROE(%) 19年3月期 20年3月期
KDDI 15.52 14.93
ソフトバンク 43.8 42.1
NTTドコモ 12.01 11.14

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 各社ROEは低下しました。ソフトバンクは42.1%で引き続き高水準となっています。

配当関連指標

EPS(1株益)

<一般的な見方>EPS(円)=当期純利益/発行済株式総数で表され、1株当たりの当期純利益を表します。同一企業の推移において高い方が望ましい指標となります。

EPS/1株益(円) 19年3月期 20年3月期
KDDI 259.1 275.7
ソフトバンク 96.6 99.3
NTTドコモ 187.8 179.9

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 KDDIソフトバンクのEPSは対前期比で増加となりました。KDDIは19年3月期比で25年3月期のEPSを1.5倍とする目標を掲げています。

DPS(1株配)

<一般的な見方>DPS(円)=配当金総額/発行済株式総数で表され、1株当たりの配当金を表します。当期純利益を配当支払いとするか内部留保とするかは各企業の配当政策によるので、一概にDPSが高い方が良いとは言えません。

DPS/1株配(円) 19年3月期 20年3月期
KDDI 105.0 115.0
ソフトバンク 37.5 85.5
NTTドコモ 110.0 120.0

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 ※ソフトバンクの19年3月期に関しては、18年12月に上場したため18年度は中間配当がなかったため、期末37.5円のみとなっています。年間では75円相当となります。

21年3月期予想に関しては、KDDIは120.0円、ソフトバンクは86.0円のそれぞれ増配予想、NTTドコモは120.0円の据え置き予想となっています。

配当性向

<一般的な見方>配当性向(%)=配当金総額/当期純利益×100で表され、配当の支払いがどれほどの余力をもってなされているかを表します。当期純利益は各企業の配当政策により配当支払いと内部留保に配分されます。配当性向が高いことは株主還元にとっては好ましいとされますが、その分内部留保の配分は減少することになります。

配当性向(%) 19年3月期 20年3月期
KDDI 40.5 41.7
ソフトバンク 38.8 85.6
NTTドコモ 58.6 66.7

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 ソフトバンクの19年3月期に関しては、18年12月に上場したため18年度は中間配当がなかったため、期末配当37.5円のみとなっています。そのため、19年3月期の配当性向が通期を想定した場合より低くなっています。

KDDIは引き続き配当性向40%超の方針を打ち出しています。

その他の分析指標

総資本回転率

<一般的な見方>総資本回転率(回)=売上高/総資本×100で表され、総資本をどの程度効率的に使って売上高を獲得しているかを表します。数字が大きいほど効率的と言えます。

総資本回転率(回) 19年3月期 20年3月期
KDDI 0.693 0.547
ソフトバンク 0.579 0.496
NTTドコモ 0.659 0.617

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 各社いずれも総資本回転率は悪化したことから、効率性は低下しました。

自己資本比率

<一般的な見方>自己資本比率(%)=自己資本/総資本×100で表され、総資本に占める自己資本の割合という企業の資金調達の構造の安全性を表します。自己資本は返済義務がないため原則的には高いほど望ましく、自己資本比率も高い方が望ましいとされます。(ただし、財務レバレッジ効果(負債を利用した節税効果)を考慮した場合には収益性の面で必ずしも自己資本比率は高い方が望ましいとは言えない時もあります。)

自己資本比率(%) 19年3月期 20年3月期
KDDI 57.1 45.8
ソフトバンク 18.6 10.2
NTTドコモ 73.2 69.7

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 各社いずれも自己資本比率は悪化しました。KDDIソフトバンクが大きく悪化する中、NTTドコモは微減となりました。

負債比率

<一般的な見方>負債比率(%)=負債/自己資本×100で表され、他人資本である負債と自己資本のバランスという安全性を評価する指標となります。一般的には企業は他人資本である負債に大きく依存しないことが望ましく、負債比率は低い方が安全性は高いと判断されます。

負債比率(%) 19年3月期 20年3月期
KDDI 181 472
ソフトバンク 144 184
NTTドコモ 36 43

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 各社いずれも負債比率は上昇しましたが、中でもKDDIが大きく上昇しました。

まとめ

通信キャリア大手3社の2020年3月期決算比較いかがだったでしょうか?新型コロナウィルスの影響を大きく受ける他業界と比較すると堅調な結果だった印象です。今回の記事が皆様の投資の参考になれば幸いです。

以上